証拠

 人生では,予告もなく自分の力だけでは処理できない厄介な揉(も)め事やトラブルに巻き込まれることがある。その,こんぐらかりもつれた心配ごとを抱えてしまうと日頃の生活リズムや心も乱れてしまう。

 さらに,その心配ごとだけに気持ちが奪われ,当たり前に過ごしていた生活を保つことが困難になり,身心が疲労困憊(こんぱい)してしまう。

 そこで,いつも信頼していて,何かのときにはと拠(よ)りどころになり助けてくれていた仲間,知人,先輩を訪ねアドバイスを受けたたが解決はしない。
 さらに,公の相談所を訪れ解決の糸口を探すが,なかなかよい考えや案が得られず,最後の拠(よ)りどころとして法律的,裁判でと解決の道筋を決心したときは,被害を受けて悩んでいる損害を明らかに示す「事実の証明」証拠を用意することは必然なのである。
 
 過去,当職の叔父(元東京(とうきょう)高裁所判事)に証拠について尋ねたとき「裁判所に訴えてくる問題点,争点,論点,事案は一件ごとに事柄や事象が違う。」証拠の種類とは,

・自分ではなく他人が事実だと発言した言質,証言,供述
・人を除く物的な証拠
・事実が存在するかしないを直接示す直接証拠
・物を間に置き,ことが行われた間接的に要証事実の証明に役に立つ間接証拠
・裁判官,検察官の尋問に事実と答えた人の供述を内容とする供述証拠
・人が話した内容の非供述証拠。など,証拠には数々あることを。

   さらに,裁判では事案,事件の白か黒かを決めるのではなく,黒か黒ではないかを見極めて,黒でないとしたら事案,事件が如何にグレーに近い黒としたとしても判断はとても難しく,真実を証明する価値と質の高い証拠が最も重要だ。」と証拠について教えられた。

◇ 古来より先人が残してくれた格言が役立つ。
 ・論より証拠
  口角泡を飛ばす(こうかくあわをとばす)議論を重ねるよりも、さっさと証拠を出す
  ことが明確になる。

 ・鯛(たい)も鮃(ひらめ)も食うた者が知る
  どんなに美味しい食べ物でも,食べた人だけが美味しい味を知っていて,経験者だ
  けが知っているということ。

 ・百聞は一見にしかず
  人からくどくどと重ねて聞くことより、一回でも自分の目で見ることが確実でよく
  分かる。

 ・論は後、証拠が先
  弁舌多くして説明したり,書類で説明を重ねるよりも,一つの証拠でも目の前に出
  れば直ちに理解できる。

 裁判で陳述書や言葉で「あれやこれや」と説明するのも大事だが,歴史を積み重ね引き継がれている先人の格言は争いの勝機を得るヒントが得られるのである。

 そこで,真実が証明できる証拠の一つに音声データがあり,テープレコーダー,カセットテープレコーダー,ICレコーダー,ボイスレコーダー,ドライブレコーダー,携帯端末,普通電話などで録音した音声データの反訳事例を多い順に列記すると,

・家族や男女関係のトラブルの音声データでは,
「離婚,内縁,虐待,暴力,恐喝,婚約破棄,中絶,戸籍」などが反訳され文字に起こされている。

・親戚関係のトラブルの音声データでは,
「葬儀,遺品整理,代襲相続,納税,土地,養子縁組み,同族経営,不動産経営,連帯保証,借地立ち退き,嫌がらせ,」などが反訳され文字に起こされている。

・消費者,金銭関係のトラブルの音声データでは,
「連帯保証,家族及び親族の借金,名義の無断利用,自己破産,取り立て,差し押さえ,競売,過払い,投資詐欺,架空請求,整形美容,葬儀,貸借契約」などが反訳され文字に起こされている。

・人間関係のトラブルの音声データでは,
「パワハラ,セクハラ,退職金,不当解雇,雇用形態,労働条件」などが反訳され文字に起こされている。

  順風満帆(じゅんぷうまんぱん)の人生はない。もしものときを考え録音して持っていた音声データは我が身を守る重要な記録である。しかし,いざというときに音声データを証拠として提出し裁定を得る為(ため)には,音声データを忠実に文字として起こし公用文書式の反訳書に整える反訳士の役割は重要なのである。

※ 民事訴訟規則148条では
「写真又は録音テープ等の証拠調べの申出をする時は,その証拠説明書において,撮影,録音,録画等の対象並びにその日時及び場所をも明らかにしなければならない。」とされ,

※ 更に149条では
「録音テープ等の証拠調べの申出をした当事者は,裁判所又は相手方の求めがある時は,当該録音テープ等の内容を説明した書面(当該録音テープ等を反訳した書面を含む。)を提出しなければならない。」と音源と反訳書の提出が義務付けられている。

 



好機をつかむ反訳

 〇  普通の人の話す会話速度は1秒間に約6~7の漢字混じった文字として起こされる。
   
 〇  穏(おだ)やかな口調では,1秒間5文字以下で,双方の意見が激昂(げきこう)した会話のときは,1秒間9~10の文字が起こされる。
さらに,複数の人の会話で,人の会話をさえぎるような場面だと1秒間10~14が文字が起こされる。
   
 〇  30分程度の音声データを文字に起こして反訳書に整えると約40~50ページで,15,000文字の膨大な会話記録として反訳書に整えられる。
   
 〇  人の記憶と校正
   人の記憶能力は驚くほど短くわずか数秒で,その場の会話を文字に起こしてみると5~7字程度なのである。さらに,数字の桁数では7~8桁(けた)程度が短時間記憶能力なのである。したがって,音声データの反訳では,聞き間違い,思い込み,誤訳が予測される。
校正をせずに,そのまま証拠の資料として反訳書を整え提出してしまうと,裁判の裁定では取り返しの付かない事態になってしまう。よって,証拠資料の質を高めるためには反訳書の校正を反訳士とともに依頼者が行うことは重要なことなのである。


日本反訳士協会   ❖反訳書の作成料金  ❖御問合せご依頼  ❖機密保持 
反訳書作成システム   ❖反訳書の作成手順  ❖反訳士の役務  ❖通信講座



   音声データを裁判所に提出する反訳書の作成料金です。     はてなブックマークに追加